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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第22章 ~恋ネコ②~ ダメ出しプロポーズ



アッキーと出会ったのは、
俺がスポーツ整体の専門学校に通ってた頃。
学校、じゃなくて
アルバイト先の居酒屋でした。

バイト先の先輩、アッキーは、
体育教師を目指す大学生で
俺よりひとつ上。

あれこれ教えてくれる頼れる存在で、
チャキチャキしてて、

店長も後輩もお客さんも、
みんな彼女のことは"アッキー"と呼ぶほど
(事実、俺は付き合い始めるまで
彼女の名字を知りませんでした。)
誰ともフレンドリーで。

女性とのコミュニケーションに
若干の苦手意識がある俺も
割とすぐに打ち解けることが出来た
貴重な存在だったんです。

はい、ぶっちゃけ、
"女性"というより"仲間"って感じ。
それ以上に意識したことがなかったのが
幸いしたというか何というか…

バイトを始めてまもなく来た春。
ある日、閉店前のシフトに
一緒に入ってたアッキーが話しかけてきました。

『山本くん、この後、予定ある?』

『いや、帰るだけっす。』

『じゃあさ、夜桜、見に行こうよ。』

『いいっすねぇ。』

『よしっ、じゃ、バイトあがったら、
そこの神社に集合!』

『はいっ。』

…集合、とかいうから、てっきり、
他にもメンバーがいるのかと思ってて。
しかも、
その神社で夜桜見るのかと思ってました。

着替えてタイムカードを押して
のんびり、集合場所の神社へ。
そこの階段の前で待ってたら、

アッキーが、登場したんです。
一人で。
しかも、でっかいバイクに乗って。

最初、ヤンキーかと思って
ビビって身構えた俺。
(いや、俺はモヒカンですけど
ヤンキーじゃないっす。)

アメリカンスタイルの
黒いバイクに跨がったまま、
黒いヘルメット越しに
『後ろ、乗って。』と
ヘルメットを渡されたときは、
マジでビビリました。

『あの…みんなは?』

『みんな?』

『夜桜見物…』

『山本くんしか誘ってないけど?
早く、乗ってよ。』

えーーっ?
二人きり?

バイク、2ケツ?

俺、後ろ?

手は…手は、
アッキーのどこを握ったら
よいのでしょうかっ?!

ビクビクしてる俺に
アッキーはサックりと

『はい、腰、つかまって。』

と、俺の手をその細い腰にまわさせ、
低い音で空気を震わせると
バイクは走り始めました。

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