第22章 ~恋ネコ②~ ダメ出しプロポーズ
多分、
すべてが、
皆さんの想像の逆をいく話だと思います。
はい、俺の恋愛話のことです。
最初のデートは…
どんなのが俺らしいですか?
アクション映画、とか
夏場のフェス、とか
スポーツ観戦、とか
焼肉屋、とか
海、とか
そんな感じを思い浮かべません?
いや、マジで
俺もそんな感じが
…全部、熱い系だな…
俺らしい初デートだろうって
なんとなく思うわけです。
でも、
彼女…アッキーとの初デートは違いました。
夜桜、です。
しかも、彼女から誘われて。
なんとロマンティックな…と思うでしょ?
それが…
なにかと
ビビりっぱなしで
おされっぱなしの
忘れられない
夜桜デートでした。
思えばあの時から、
主導権はすべて
彼女が握っていたような…
いや、俺的には
それで全く問題ないっす。
むしろ
その方が居心地いいっつーか、
俺は、自由な彼女を
そばで見守っているのが
とにかく幸せでして…
警備員?
ちょっと違うか。
かっこよく言えば、
姫を見守る騎士、が理想、です。
『とーらちゃん!』
…あ、
あれが俺の姫。
か弱い姫ではありません。
強くたくましく、自由な姫。
俺が頑張らなくてもいい、
俺の前をグングン歩く、
頼もしい、彼女です。