第21章 ~恋ネコ①~ 真っ直ぐプロポーズ
あれ?
あれ?
みんな、どこに行った?
俺達に気をつかって
席をはずしてくれた…ことは
さすがにないだろ?!
と思って周りを見回す。
キョロ。
キョロ…
ギャーッッッ!
Oh,my got!
どーいうこったい!
窓から見える外の景色は
さっきまでと一変していた。
さっきまでは
静かなデッキの向こうに
煌めく都会のイルミネーションが
どこまでもどこまでも
流れていたのにっ!
今は、人影、しか、見えない。
わかる?
人影しか、見えない、んだよ?!
みんな、そこで何してんのさっ?!
俺とアキちゃんの立つべきステージで
勝手に何してんのっ?!
思わずガラス窓に
両手のひらと顔をくっつけて
外を見てみる。
(この時の俺の顔、外から見たら
かなりおかしかったハズ 笑)
ウギャーッッッ!
アキちゃんは…
まだトイレから戻らない。
な、なんか、書くもの…
あ、あったあった、よかった、ええと…
俺はポケットに入ってたボールペンで
紙ナプキンに
"アキちゃん、外にいるから!"
と書いて、
バタバタと
あわてて外に飛び出した。