第2章 わたしの好きな人【山中いの】
アカデミーに入って、初めて私は恋をした。
その人の名前は、うちはサスケくん。
あの名家うちは一族で、成績優秀
なんてったってイケメン!
クラスのほとんどの女子がサスケくんに恋するくらい、アカデミーでダントツにサスケくんはカッコよかった。
…あのサクラも例外ではない。
私達がいがみ合うようになったキッカケも、サスケくんだったりする。
私とサクラは張り合うように、いつもサスケくんに猛アタックしている。
でも、いつもサスケくんは全然相手にしてくれなかった。
完全に無視、なんてことなんかしょっちゅうだ。
それでもめげなかったのは、サスケくんが好きという以上に、サクラに負けたくなかったからかもしれない。
サスケくんは、もしかしたら恋愛とか女の子に興味がないのかしら、とも思った。
昔から誰かとつるむタイプじゃなかったけど、
うちは一族が亡くなってから、サスケくんはもっと人と関わらなくなったから。
…でなかったら、こんなに可愛い女の子が好き好きオーラ出してるのに、眉ひとつ動かさないなんてことあるわけないじゃない?
そう、思ってたけど。
あるときから、その考えは変わったのよね。