• テキストサイズ

イケメン王宮*Short Stories

第13章 10月16日*ルイ*


二人で囲む小さな食卓。

ルイは私が作った料理を口にして、「うん、美味しいよ。…何だかほっとする。」なんて言ってくれた。

食事の後に用意していたプレゼントを渡した。

箱の中でキラリと光る青い石の小さなピアス。

ルイの瞳の色と同じ深い青。

「ありがとう…嬉しい。」と、優しく微笑んでそっとピアスを付けてくれた。

喜んでくれてよかった、とほっと胸を撫で下ろして、私はすっかり安心していた。

紅茶を飲みながらふわふわ和んでいたら、ルイが口を開いた。

「ねぇ、?」

「ん?」

「ワガママ言ってもいいって言ってくれたよね?」

「うん、なぁに?」

「と一緒にお風呂に入りたい。」

突然の「ワガママ」、しかもその内容に私は目を丸くして驚いた。

「えっ!?ちょ…ちょっと待って…!」

「…いや?」

私はルイの小首を傾げてのおねだりにめっぽう弱い。

きっとルイは無意識にやっているんだと思うけど、その仕草にいつも胸がとくん、と音を立てる。

私は顔を火照らせて小さく頷いた。
/ 247ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp