第12章 姫を看病*ユーリ*
ユーリが持ってきてくれたスープを少しずつ口に運ぶと、じんわりと体の奥に染み渡っていった。
食事を済ませ薬を飲み、もう一度横になろうかなと思った時。
「様、汗ふいてあげる。」
「え?」
「今日はお風呂入れないでしょ?結構汗かいてるし、着替えた方がいいよ。…さ、脱いで。」
確かに汗をしっかりかいていて、髪やネグリジェが肌に張り付いている。
何度か肌を重ねたこともあるけれど、自らユーリの前で服を脱ぐことはなかった。
しかも、明かりも点いていてユーリもじっと見つめている。
恥ずかしくて躊躇していると、ユーリがその様子を見て口を開いた。
「…それとも、俺に脱がせてほしいの?」
「…!…自分で脱ぐ。」
覚悟を決めてネグリジェのリボンに手をかけた。
上半身に覆われる布はなくなり、せめてもの抵抗で胸元を隠した。
「ほんと可愛いなぁ、様。」
ユーリはくすっと笑って、私の背中を温かなタオルで丁寧に拭いてくれた。
「気持ちいい…。」
温もりが心地よくて、ふわふわした気持ちになる。
「良かった。…前もやろうか?」
「…自分でやる!」
私がそう答えるとわかっていたのか、ユーリはからかうような笑みを浮かべていた。