第12章 姫を看病*ユーリ*
私が体の前側を拭いている時、ユーリは気を利かせてくれたのか席を外してくれた。
「様、はい着替え。」
ユーリが新しいネグリジェを持ってきてくれて、私に手渡した。
「ありがとう。」
私がネグリジェに袖を通そうと衣服を全て取り払うと、後ろから優しく抱き締められた。
「ユーリ!?」
「ごめんね?これでも結構我慢してるんだよ?…不謹慎だけどね。」
顔は見えないけれど、回された腕から伝わる温もりや背中に伝わる鼓動がユーリの高ぶる感情を表していた。
すると、ユーリは私の首筋に顔を寄せ、少し強く唇を付けた。
「…っ!」
「続きは様が元気になったらしようね。」
柔らかく微笑む表情とは裏腹の刺激的な行動と言葉に私の顔が一気に赤く染まった。
ユーリが私の手からネグリジェをとり、着替えさせてくれた。
そして私の体を支え、体を横に寝かせて布団をかけてくれた。
「眠るまでここにいるから、ゆっくり休んでね。」
ユーリは優しく私の頭を撫で、空いた手で私の手を握った。
私はその繋がれた手に顔を寄せ、そっとキスをした。
「…ありがとう、ユーリ。おやすみなさい…。」
すぅすぅと私が寝息を立てるのを確認して、ユーリはぽつりと呟いた。
「…こんなに可愛いと我慢するの辛いなぁ。」