• テキストサイズ

イケメン王宮*Short Stories

第5章 星空の下で*アラン*


「危ないから座っとけ。」

アランが先に芝生の上に座り、握っていた手を引き私を隣に座らせた。

「…くしゅっ。」

カーディガンを羽織っているとはいえ、今日の夜風は冷たく少し肌寒かった。

「しょうがねぇな…。」

すると、さっき馬に乗っていた時のように彼は私の背後に回り、後ろからぎゅっと抱き締めてくれた。

「ありがとう、アラン。…あったかい。」

「あぁ。…お前こうしてほしくて、わざと薄着してきたんじゃないだろうな?」

「えっ…!違うもん!」

「、お待ちかねのやつが始まったぞ。」

再び見上げると、空には数えきれないほどの流れ星。

光の筋が現れては消え、また現れては消えていく。

まるで星が降ってくるみたいに見えた。

言葉が出ないほどその光景は感動的で、私はすっかり見入ってしまった。

チラリとアランの方を見ると、少し憂いを帯びた瞳で空を見上げていた。

私は手を胸の前で組み、目を閉じた。



/ 247ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp