第5章 星空の下で*アラン*
目を開けて顔を上げると、アランが私の顔を覗きこんできた。
「何か願い事か?」
「うん。流星群だから、叶えてもらえないかもしれないけど…願い事だから内緒だよ?」
「お前が願うことくらい大体は予想つくけどな。」
そう言うと、彼も瞳を閉じ少しの間俯いた。
「きっと今俺も同じようなこと願ったと思う。」
「二人分のお願いなら叶えてくれるかもね。」
「まぁ…神頼みしなくても自力で叶えてやるけど。」
彼は私の顎を持ち上げ、唇を重ねた。
唇が離れ、チラリと彼の方を見つめる。
「まだ足りねぇの?」
「……!…もう少しだけ。」
恥ずかしくて何とか言葉を絞り出すと、さっきとは違うもっと深くてもっと甘美なキス。
苦しくて空気を求めるように口を開くと、彼の舌が入り込み私の舌を絡めとる。
「アラン…。」
熱を帯びた唇から彼の名前が零れた。
「…大好き。」
「あぁ…。俺もだ。」
次にこの流星群を見ることは二度とない。
だけど、一生に一度の流星群を二人で見られたことは運命だと思うの。
貴方が側にいてくれる幸せが永遠に続きますように。