第5章 星空の下で*アラン*
翌日の夜。
入浴を済ませ、寝巻きに身を包み、いつもならすぐにベッドに入る。
だけど今日だけは違う。
「様、今日は本当に流星群を見るの?」
「うん!ここからでも何とか見えそうだし。」
本当は、アランと一緒に見たかった。
だけど今日は遅番だって言ってたし、無理だろうな。
「付き合おうか?」
「ううん、遅くなっちゃうしユーリは先に寝て?」
「…そっか。じゃあ、紅茶持ってくるから体冷やさないようにしてね?」
それから間もなくユーリがティーポットとティーカップを準備してくれて、暖かい紅茶を入れてくれた。
「あと2時間くらいだっけ…。」
本でも読んで待っていようかな、と私室に置いてある本を手に取った。
静かな夜の時間は本を読むのにぴったりで、紅茶に口を付けながらパラパラと読み進めた。
すると、コンコンと軽くドアをノックする音が耳に入った。
「ん?誰だろ…こんな夜中に。」
恐る恐る扉を開くと、そこには今宵を共に過ごしたいと願っていた彼がいた。