第4章 わがままプリンセス*ユーリ*
ぽすんと、頭を俺の胸に預けてくる様。
最近公務が続いていて、ゆっくり休日もとれていないから疲れてしまうのも無理はない。
「様、そろそろ寝る?」
「うん…。ユーリ抱っこして?」
さすがに、彼女の「おねがい。」を聞く必要もなかった。
ふわりと身体を抱き上げ、ベッドに彼女を寝かせた。
「…おやすみなさい。」
彼女の額にそっとキスをしてベッドから離れようとすると、くいっと上着の裾を引っ張られた。
「様?」
「あのね…えっ…と、…一緒にいてくれないかな?」
不意討ちのおねだり。
恥じらった様子で頬を赤らめ俺を見つめる彼女に、ドキドキさせられてしまう。
「えっ!?…俺、様に何するかわからないよ?」
「…おねがい。」
今日の様はワガママだ。
いつもはこんなに沢山のおねだりはしないのに。