第2章 また君に恋をする*ルイ*
お城に辿り着くと、ルイは私の手を引いて自分の部屋へと急いだ。
「ジル様には報告しといてあげるから、ごゆっくりね?」
レオがウインクするのを横目に、ルイは歩くスピードを緩めようとしない。
部屋の扉を閉めると、彼は私を優しく抱きしめた。
「…本当にごめん。忘れて…しまうなんて…。」
「ルイ…。私のこと思い出してくれたの?」
小さく頷き、彼は言葉を続けた。
「忘れてた時もにどこか惹かれていたんだ。指輪のことを聞いた時も嫉妬した。…俺以外の誰かと結婚しているのかって。」
「…気付いてほしかったの。だってルイも同じ指輪してるんだから…。」
「…そうだよね。守るって言ったのに君を傷つけて苦しませて本当にごめん…。」
彼は瞳を潤ませながら、睫毛を伏せている。
「…もういいの。だってルイがこうして私を抱きしめてくれてるんだから。」
それだけで報われる思いだった。
「もっと触れていい?」
「…うん。…私もルイに触りたい。」