第2章 また君に恋をする*ルイ*
レオに付き添ってもらい、馬車を出してもらい、孤児院に辿り着く時にはもうルイの姿が見えていた。
「あーおねえちゃんだ!」
「やっぱり今日も来てくれたんだね!」
「皆こんにちは!遅くなってごめんね?」
ルイに二人で一緒に来ていたことを少しでも思い出すきっかけになってほしかった。
だけど、既に彼は私の考えを大きく上回っていた。
「!」
私を自分の方に引き寄せ、強く強く抱きしめた。
「…皆今日は俺にプリンセスを貸してくれないかな?」
彼は私を腕の中に収めたまま、子供たちに問いかけた。
「うん!だっておにいちゃんは王子様だもんね!」
「そのかわり、今度はふたりでいっぱい遊んでね!」
私は子供たちにバイバイするのが精一杯で、今何が起きているのか理解ができなかった。