第2章 また君に恋をする*ルイ*
「あー!ルイおにいちゃんだ!」
「こんにちはー!」
一足先に孤児院に到着していたルイは、子供たちに早速声を掛けられていた。
「こんにちは。皆元気そうだね。」
子供たちには、「氷でできた人形」と言われた表情ではなく、優しい眼差しを向けていた。
「おにいちゃんは、あんまり元気ないね?」
「今日はおねえちゃんはいないの?」
「え?…お姉ちゃん?」
子供たちの素直な言葉に思わずはっとさせられた。
「プリンセスのおねえちゃんだよー!いつも二人で来てたでしょ?」
「おねえちゃんは、おにいちゃんのこと大事なひとって言ってたよ?」
「プリンセスのこと守るって言ってたじゃん!わすれちゃったの?」
子供たちの言葉一つ一つが記憶を呼び起していく。
ルイは子供たちが言う「おねえちゃん」が誰のことを指すのか、やっと思い出すことが出来た。
「あー!おねえちゃんだ!」
「やっぱり今日も来てくれたんだね!」