第25章 最愛*ルイ*
ルイは私の隣に腰掛けて、セシルを膝の上に乗せた。
「うん…ありがとう。だけど、俺はセシルと結婚は出来ないんだよ。」
「どうして?」
「セシルは世界に2番目に好きだから。」
え?ルイはセシルをすごく大切にしてるし、絶対1番だと思っていた。
「じゃあ、パパが1ばんすきなのは?」
セシルのその質問に、何故か私の鼓動が速くなった。
「…だよ。俺がに出会えたみたいに、セシルもいつか巡り会うよ。」
「だれに?」
「…セシルだけの王子様。」
「ルゥのおうじさまー!?あいたーい!」
目を輝かせて跳び跳ねるセシルを微笑ましく見つめながらも、彼の言葉が脳裏から離れず私の頬は赤く染まっていた。
ちらりと横にいる彼の顔を覗けば、すぐに視線に気付き目を細めて微笑んでくれた。
セシルは私と彼の宝物。
それでも、私を1番好きだと思ってくれている彼の想いは、簡単に私の胸を暖かくした。