第2章 また君に恋をする*ルイ*
「嘘…でしょ?」
「…信じられないのなら、会いに行かれますか?」
こくん、と無言で頷くと、そのままジルに部屋の前まで連れられた。
「様…大丈夫?」
扉の前でユーリが心配そうな表情を浮かべて、様子を窺ってくれる。
「うん…。恐いけど、自分の目で確かめないとやっぱり信じられないから。」
ジルが扉をノックすると、「どうぞ。」と答える声。
聞き覚えのある甘く優しい声だった。
扉が開くと、そこには一生を誓った最愛の彼がいた。
左手の薬指には私と同じ銀色の指輪が付けられている。
「ハワード卿、具合はどうですか?」
「ああ。身体は少し痛むけど、大丈夫そうだよ。」
ふと、彼と視線が合ってしまった。
「…彼女は?」