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七色の雫 ~生きる道の再構築~

第11章 『分解』   4



ただいまー!と家に駆け込むとイズミさんが一人でイスに座っていた。
エドワード君が早速「アルフォンスは?」と聞くと、イズミさんが何でもないことのように、アルフォンスは誘拐されている。と答えた。

「はぁ!?アルが誘拐?!ってどういう……えぇっ!?」
「ユウカイ……アルフォンスが融けたのか!?」
「ちげーよ!さらわれたんだよ!」
「さらわれた?!」

僕らの驚く声に、外にいた大総統が聞き耳を立てている。

「何が目的で?!身代金!?」
「いや、アルの魂の情報を寄こせと…。要するにエドを連れて来いってことだよ。」
「どこのどいつだよ、そんなもん知りたがるのは。」
「手の甲にウロボロスの入れ墨をしたグリードと言う男だ。信じられないかもしれないけど、ホムンクルスってやつらしい。」

ホムン…クスル。
初めて聞いたな。

「……うそでしょう?」
「いや、明らかに普通の人間とは違った。」
「師匠…そいつにやられたんですか?」

エドワード君はイズミさんの包帯の巻かれた手を見て言う。

「あぁ、これ?大したことないよ。予想外の敵だったんで、油断しただけ。」

あの、イズミさんが怪我をするってことは、本当に予想大の事が起こったんだろう。

「師匠、俺、そいつの所に行ってきます。」
「一人でか?!」
「自分たちの問題だから、俺一人で」
「バカたれ!あんな危ない奴らの所に、一人で行かせられるか!」
「大丈夫ですよ!ほら!あっちは俺たちの情報を欲しがってるだけですから!殺されるような事は無いだろうし!ね!心配しないで、大丈夫ですよ!」

必死の弁論をするエドワード君。


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