第5章 『理解』 3
「中将が、自分の思いを僕に託した。でも、僕はそれを受け取ってもどうすればいいかわからない。」
チャリ。とエドワード君の前に見せたのは銀時計。
「銀、時計!ヒューズ少佐、国家錬金術師だったんですか…!」
おどろくロスさんとブロッシュさん。
うん。まぁね。と返せば、さすが大人、空気を読んで驚きを胸の内にしまった。
「俺は力のあるお前が羨ましいよ。」
「僕は君が羨ましい。」
素直に自分の思いを表現で来て、大切なものを守ることを実行出来ていて、かっこいいと思う。
「許してもらえるかな?」
彼の右手は何らかの理由で壊れてしまったんだろう。
だから、僕は左手を彼に差し出した。
「ま、なんだ。俺も悪かったな。」
お前の立場をわきまえなくて。と小さく呟いた。
ぐっ。っと固くかわした握手に笑みがこぼれた。
・・・