第23章 『再・理解』 2
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「ひぇっくしゅん!」
寒い。とは再三聞かされていたけれど、想像を絶している。
できればもう二度とこの極寒の地を訪れたくない。
大きな北国の馬はのっしのっしと太く力強い足で雪をかいて進んで行く。
薄暗い雪明りとときどき雲に隠れる月明かりだけを頼りに進むしかない。
渡された地図とコンパスがしっかりと首にかかっているかときどき確かめる。
「さみー。」
幸い吹雪いていない。
まず向かうのは東。
いや、まずそのまま南下するべきだろうか。
……とにかくこの寒いところから脱出したい。
しかし、何でこんなことになったのだろう。
すべてはホムンクルスとか言う奴らの所為だ。そうに違いない。
「くっそー。覚えてろよ人造人間。」
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