第2章 夢の話し 遊木真
「や、やめて明星くん!もう食べられない…!」
「あっはは!まだまだいけるよウッキー!」
気の毒なくらい食べさせられている真くんは今にもはきそうだ。私はというと和食好きの氷鷹くんと一緒に和菓子を食べていた。
「和菓子まであるとはね~」
「この団子、美味いぞ。どんどん食え、好海。」
「んー、これ以上食べたらリバウンドしそう…」
食べたいが食事は腹八分目にしなければならない。
しかし氷鷹くんはお構いなしだ。
「リバウンドくらいが丁度良いと思うが?」
「だ、だって私、最近お兄ちゃんより食べてるかもしれないし…!確かにお兄ちゃんは体重管理しっかりしてるから食べる量は少ないけど…」
お兄ちゃんの食事と同じのにしたら短期間でやせられる。栄養バランスもあるかもしれないが量が違った。
「あ~…でもお兄ちゃんも止めるのよね~ダイエット。チョ~うざぁい」
「さっすが兄弟。似てるなーっ…!?」
「衣更くんやめて!チョ~嫌!」
「いやそのチョ~が似てるんだけど…」
その後は皆でワイワイして他の学科の子達と喋ったりして。私は普通科の女の子と友達になれたりした。
見事に紅茶スイーツは完食され、満足そうに生徒達は帰って行った。お持ち帰りの抹茶と生クリームのケーキを受け取り、私達も会場を後にする。
後片付けは学園がするためしなくていいとの事なので皆早く帰っていく。しかし真くんは教室に忘れ物をしたと言うので私はついて行くことにした。
「あ、あったあった!眼鏡ケース忘れるなんて僕も馬鹿だなぁ…?」
「馬鹿は言い過ぎだよ」
「あ、ねぇ。折角だからケーキ食べない?」
お土産のケーキのことを言っているらしい。私は席は丁度真くんの隣なので自分の席に座った。机の上に荷物とケーキを置くと真くんが私の上半身ををグイッと引っ張ってきた。
「食べさせてあげるよ、好海ちゃん。」
彼に膝枕をされ、そう言われた