第55章 碧の空を見上げてみたり 乱凪沙
まとめようと思ったがこれではまとまらない。さてどうしようかと彼の顔を見いったが、事は発展しない。
「……………………して、用件はお済みですか?」
「…………うん、終わった」
「あ、じゃあ私はこれで」
「…………またね」
凪沙さんはにこやかに手を振る。
私は踵を返して学院に向かおうとしたが、それは阻止された。
「はいあんずこっちなーー?」
「ちょっとお話ししよ!!」
「閣下はこちらに!!」
どこからからtrickstarの四人が駆け寄ってきて私をたいして広くもない公園の隅に追いやった。七種くんも同様に、私からかけ離れたところに凪沙さんを連れていく。
「な、何でここにいるの!?」
「何でもへったくれもねーだろ!」
「何なの!?告白されてあの反応何なの!?」
「いつからボケ属性追加したの!!僕に分けてよ!!」
「この流れで恋を鯉と間違う奴がどこにいる!?」
四人から弾丸のごとくそう言われては思わず数歩下がってしまう。
ま、まさか皆聞いてたわけ!?
「……ねえ、新年会にかこつけてこの状況取り付けたでしょ」
目測を突きつけると全員否定もなく頷いた。いやいやその正直さ今いらない。
「あんずちゃん、告白された今の気持ちは!?」
「帰って寝たい」
「あんずううううううう!!!!!」
「青春って!青春って辞書で引いてごらんよ!!!」
なぜか私以上に嘆き出す四人に思わず吹いてしまった。やばいこれめっちゃ面白い。