第6章 怖すぎて 天祥院英智
「……駄目だ、動けない」
「お前なぁ…」
真緒くんから胃薬をもらったが動けない。生徒会長の所へ行けない。
心の中で盛大なガッツポーズ
「で?会長の告白振り切って来たのか?」
「えぇ…告白って生徒会長何したの?」
「………マジかお前」
真緒くんは頰を引きつらせて笑っている。私…何かしたかな?
「全く、悲しい限りだよ。」
「か、会長!」
胃薬を飲みこむと同時に真緒くんがそう言うもんだから慌てて振り返った。
「いったい何がいけないのかな…?」
「いったい何をしたんですか…何を告白するんですか…?驚きませんよ、驚きませんからね…!このあんず、驚かない大賞とっちゃいますよ…?」
「あんず、違う違う。色々と違う。」
真緒くんは呆れた声でそう言う。何が?と聞いても答えない。ため息しか帰ってこない。
「わざとだろ?お前…。知っててそんなこと言ってんだろ?」
「全っ然分かんないよ…?真緒くんも生徒会長みたいになっちゃったね…?訳分かんないことばっか言うようになっちゃったね…?」
「僕はあんずちゃんにそう思われていたのかい…?」
はっしまった(棒) 本人いたわ(笑)
「どうしてだろう、距離が開いていく…」
「元々縮まってな…」
「あんずもういいから!!」
真緒くんに口をふさがれて為す術無し。
生徒会長はうーん、と悩んだ末にこう言った。
「じゃあ、仲良くなろう。あんずちゃん。」