第46章 クソ野郎が結婚したようです 七種茨
「というわけで今日も元気な私でぇすッ!!」
「何がというわけなの?今日もって何なの?でぇすってムカつくからやめた方が良いよ?」
「わはははッ!相変わらずで、相良先輩!!」
どこかの誰かさんのお陰ですっかり癖になってしまった敬礼をビシッと決める。
仕事場に来ても私のテンションは変わらない。
プロデューサーという仕事をしていて、同じ夢ノ咲にいた人達と再会できるのは嬉しい限りだった。
「いやー、久しぶりですねぇお元気ですか?」
「…………」
クス、と先輩は笑う。何かおかしいのだろうか。
ハッ!?もしかして角度か?敬礼の角度か!?
「後ろにいるよ」
しかし先輩の口からでたのは怪談にはドトッパンのネタだった。どうやらバカにされているらしい。
「またまたあ~」
「う、し、ろ」
そこまで言われちゃあ仕方ないなあ。
と私は振り返った。
振り替えってしまった
そこにいたのは二人の人物。一人目はジッと自分の隣にいる人物を見ている。その顔には「俺しーらねッ!」的なことが書いてあった。
「あーんーずーさーんー?」
「い、いやっだもうマイダーリンじゃなーい!?
まさかのAdamの登場だった。
あ、そうかそうか。先輩とAdamの合同企画で同じステージに立つんだった。だから打ち合わせをしているこの部屋に居ても問題ないじゃーん!?
「忘れたんですか昨日も告白されたとか言ってたでしょう隙があるんですよ隙オブザ隙ですよわかってますか人妻ってプレート首から下げて歩きますか?」
「ノ……ノンブレスで言い切った……だと…!?何て肺活量…!」
「隙オブザ隙って何?」
「………さあ?」
怒りのあまりおかしくなった茨と必死で話をそらしたい私と私達についていけていない二人の四人で今日は仕事をこなしていきます。
幸先は良しとしましょう!!