第45章 チョコレートなんてあげない 漣ジュン
一通り泣き晴らした後、私は生徒会室を出ていった。
ここから先は、私が知らないその後の生徒会室の話である。(なぜ今は知っているかと言うと、頼んでもいないのにべらべらと茨が話してくれたからだ。)
「本当に学校サボってしまいましたね!!バレたらどうなるか…ていうかもはやバレているのでは?」
茨がクスクス笑いながら先輩二人に問いかける。
凪沙はしれっと答える。
「……私達四人が休んでたらさすがにきづくだろうね。」
日和はいつも通りにこやかにそのやり取りを見ていた。
実は、仮病を使ったのは本当である。三人は今日も仕事があった。
「ジュンくんとあんずちゃんには休みと嘘をついて、僕らは仕事相手に仮病と嘘をつく。本当に悪知恵だけは働くよね!
英智くん?」
日和は扉に視線を投げる。そこから入ってきたのは皇帝陛下、すなわち天祥院英智である。
そして、今日の作戦の発案者でもある。
「ひどい言い草だね。あんずちゃんが仕事に支障をきたしているから手伝っただけだよ。彼女が仕上げたここ最近の書類はミスが数えきれないほどあったからね。」
「……でも、来て良かった。」
「そうだね、ジュンくんも心ここに非ずって感じだったし二人とも何かしら悩んでいたんだよね!」
解決して良かった!と日和は笑う。
「さあ、後はジュン次第ですね。仕事は休みにした、一人部屋で寝かせておいた……………
これで何もしないで寝てたら、こうですよこう!」
茨は手で首を切る仕草をした。
「あはは、僕も加勢するよ。」
「いややめてあげて!?ジュンくんは僕の大事なパートナーだからね!?」
「……私とジュンのどっちが大事?」
「どっちも大事だよ!!ああもう、今日も良い日和ってことで解散解散!!」
と、無理やり日和が終わらせた。
さてさて、この先どうなったかはこれからあんずに語ってもらおう。