第5章 Valkyrieでも行き着く先はホッケー
「うっちゅーーっ!!」
「ほら、王さまを見習って!!」
「頑張るんやでっ!!」
月永先輩の所へ連れて行かれました。
…コレヲワタシニマネシロト?え、ポーズつき?あのポーズつきで?
※歌劇のとき鬼龍さんにしてたあのポーズです
「う…うっちゅー…」
「顔が暗いでっ!!」
「わはははっ⭐笑え!もっと笑え!ほらうっちゅー!!」
「うっちゅー…!」
その後いろいろ練習したが……精一杯の苦笑いが限界だった。
「ううむ…何でそんなに笑えないんだ?あ!待って!考えるから!答えないでお願い!!」
「…答える気ないんで……別に良いです考えなくても。」
「ガーンッ!!」
先程覚えた苦笑いをしてみると更に落ち込んだらしい。しかしすぐに復活して紙に何やら書き出した。邪魔をすると怒られるので足早にそこを去った。
「影片、何をしているのかね?」
その途中で斎宮さんに出会った。
「あ、お師さん!実はなぁ…」
事情を話すと斎宮さんは呆れたように私を見てきた。
「随分とくだらない悩みだな、小娘」
「あらやだ、あんずちゃんは真剣に悩んでるのよ?」
そう言うと斎宮さんはグイーーッと無理やり私の口角を上げた
「こうすれば良いだけだろう」
「いささか乱暴すぎませんか」
「貴様が笑えない理由など知ったことではないがね。渉に相談するのもいいかもしれんぞ。」
「おおお!お師さんナイスアイディアやっ!早速行くで!!」
そう言うと影片くんは斎宮さんの手を引いて走りだした。斎宮さんの文句など聞こえていないらしい。