第28章 演劇部には近づかない方が良いかもしれない 真白友也
「はい、チーズ!!」
結局写真を何枚もとられてしまった。
手を取って見つめ合ったり、ハグしたり………
恥ずかしい黒歴史写真が出来上がってしまった。
「んまぁ、本当に良いわぁ!!」
「えぇ、結婚式の予行練習みたいですねぇ!!お二人とも、結婚式には呼んでくださいね?」
「「え/は?」」
ギロリ、とにらみをきかす私達にさすがの日々樹さんもひるむ。
「ふふふ、冗談ですよ。そんなに怒らないでくださいね?」
「それじゃあ日々樹くん、衣装の打ち合わせしましょうか!氷鷹くんも、ね?」
「あの、俺は……」
「真白くんはしばらくそのまま!まだまだ撮りたい写真があるんだから~!」
「では食堂でコーヒーでも飲みながらやりましょうか!!」
と、3人は部室を去って行った。
「………はぁあ、もう、ビックリしたぁ」
「本当ですね。俺達付き合ってるのバレてるのかと思いましたよ。」
私達は安堵のため息をついた。
そう、私と真白くんは………
付き合っている。
でもそんなこと言ったら変態仮面にいじられるかもしらないとかなんとか真白くんが言うので、内緒にしているのだ。
これは誰も知らないこと。
「ねぇ、真白くん」
「何ですか?」
「一生のお願いがあるんだけど……」
私はこの際だからと言ってしまった
「夢が叶った!」
両手を合わせて目をキラキラさせる私に真白くんは苦笑する。
「お姫様抱っこくらいならいくらでもやりますよ!これでも男ですから力はあるんです。」
そう、一生の願いとはお姫様抱っこ。
それにしてもあぁ、何て格好いいんだろう!!タキシードとか素晴らしい。もう本当にこのまま結婚して真白あんずになりたい。
「そ、そんなに見られると恥ずかしいです…」
そして可愛いときた。
素直に口に出したら、可愛いが不服だったらしく少しむくれた。