第26章 先輩の家 青葉つむぎ
「………ただいまあがりました」
「あれ?やっぱりズボン大きかったですかね?」
ニコニコ笑ってるつむぎ先輩とニヤニヤ笑う夏目くん。宙くんは寒くないかと心配してくれている。
あぁ、何て良い子……
「良かったネ、センパイ?」
「何がですか?」
「………死ね」
「え!?何ですか!?若い子恐い!!」
あまりに無反応の先輩に夏目くんは腹を立てているようだが、私は逆に助かった。
しかし……
「あ、あんずちゃんがお風呂入ってる間に衣装が完成したんですよ?そろそろ寝ましょうか。」
「そうですか…じゃあどこで寝たら…」
「何言ってるんですか~。皆で寝ましょう?」
もうここまで来たら確信犯に見える。
「はいお休ミ~」
皆で川の字(一本多い)になって眠る。
うん、全然眠れないね!?
「み、皆起きてる?しりとりしよ?」
「ライオン、お休ミ~」
ひどい……!夏目くんの馬鹿……!
「俺はやりますよ~!」
「せんぱ~い!!」
ああ、私の救い……!
「じゃあせんぱいのいから!いちご!」
「ごま」
「マリモ」
「もずく~!」
何だかんだで夏目くんと宙くんも入ってきた。
ずっとやっていたら、先輩と宙くんは眠ってしまって……私達2人の争いになった。
「………ねぇ子猫ちゃン」
しかし、夏目くんがしりとりをやめてしまった。
「センパイって奥手?」
「…………お休み~」
とんでもないことを聞いてきたので頭までスッポリ布団をかぶって夏目くんに背中を向けた。
寝よう、寝て全て忘れよう……
「子猫ちゃ~ン?」
「わっ!ちょ、ストップ、夏目くんストップ!!あははっあはははは!!」
しかし負けじと夏目くんがコチョコチョ攻撃をしてきた。私は宙くんとつむぎ先輩が眠っているのに大声を上げて笑ってしまった