第23章 君が大好きな私へ 氷鷹北斗
「……………おはよう」
「あー!あんずが復活したーーーっ!!!」
色々氷鷹くんに話してスッキリしたし、久々に登校した。
復活した……のだが、、朝起きて鏡を見たときの私の憂鬱そうな顔と言ったらもうそれは病人その者だった。
「昨日はありがとう…お見舞いの品は美味しくいただきました……」
「いや、美味しくいただいた顔してないけど大丈夫!?」
遊木くんが本気で心配してくれている。
ありがとう、何て君は優しいんだろう。
「大丈夫大丈夫……、…きっと……多分…おそらく……」
「説得力がどんどんなくなってるよ!?」
駄目だ。胃が痛い。ずっと休んでたし、クラスメートの目も痛い。
「…無理はするな、あんず。そして、変態仮面に出会ったら俺に言え。」
「………」
もはや答える気力すらない。グーサインで引きつった微笑みを返した。
その時の氷鷹くんが小声呟いた
『こいつ大丈夫か』
が胸に突き刺さってます。
4限が終わって、すぐ生徒会室に向かった。本当は放課後に行こうと思っていたのだが、落ち着かないし授業に集中できないので早めに解決しようと思ったのだ。
「こんにちは」
「おや、こんにちは。ふふふ、ノックぐらいしてほしいな?」
「………すみません」
少し緊張したけど、すんなり話は進んでいった。こんなことなら、逃げなきゃよかった。
でも日々樹さんがいたら何も言えなかっただろう。あの人の勢いには圧倒されてしまう。
「あ、そうだ」
彼は話の途中で、イスから立ち上がり私に耳打ちしてきた。
「美味しい紅茶があるんだよ。」
私が首を傾げていると彼は内緒、と人差し指を口に当てドアの方を指さした。
「………?」
ドアがどうかしたんだろうか。尋ねようとした、その時………
「ぅ……」
短いうめき声のあと、彼はフラリと倒れた。
「え……」
私は慌てて彼を揺すった。しっかり、と声をかけるも返事がない。
「おい!どうした!?」
そこに、ドアを壊す勢いで入ってきたのは氷鷹くん。
会長がドアを指さしたのはこういうことか…と納得して、私は事情を説明した。