第12章 私達 蓮巳敬人
おかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいって!!!
あり得ないよ!?頭のねじぶっとんでるんじゃない!?え、何て言ったこの人
好き?すき?スキ?ラブですかライクですかいやどっちもノーサンキューノーセンクスアイキャントアンダースタンドォォォォォォォ!!!!
と脳内で私が壊れている。
現実の私は顔を真っ赤にして
「え、えぇ、ええぇ!」
とまぁどっちにしろ壊れている。
「あの、ちょっと意味が」
「もう一度言うかい?」
「言わなくて良いです」
私は相変わらず添えられている手を引き離そうとするけど相変わらず離してくれない。
「取り引きしないかい?」
「……?」
「君が僕の物になってくれるならこれ以上何もしないし今回のドリフェスの件も何とかしてあげよう。」
___そうか、それが狙いか。
私は顔をガッチリホールドされているために何一つ身動きがとれない。
「でも私……」
「敬人がどうなっても良いのかい………?」
グラリ、と心が乱れる。
イヤだ、何で、こんな____
「英智!!!!」
バン!と音が聞こえてきたのと同時に私の頰から生徒会長の手が離れた。
「貴様……ここまでやる必要があるのか!?」
「…………僕はね、ただ………彼女の……」
そこまでいって生徒会長はゆっくり横に首を振って生徒会室から出て行った。
それを見届けた蓮巳さんはバッと私の肩を掴んで揺らした。
「あ、ぅあう…」
「おい!大丈夫か!?何を言われた、何をされた!?」
「な、何にも…」
「嘘をつけ!!俺の目を見て言ってみろ!!!」
急にバン!と両頬をホールド(ほとんどビンタの威力で)されて目をそらせなくなる。
「_____うぅ」
すると、私の口から弱々しい嗚咽が漏れ出してそれは涙声になった。
「私、私のせいでぇ……皆、皆…………うえぇーーーーん!!!」
「良い、お前のせいなんかじゃない。泣くな。全て英智がやったことだ。学院側やドリフェスをする予定だったユニット側に全て話してことは片付いた。」
まさか泣くとは思っていなかったらしく、蓮巳さんはハンカチを出して懸命に慰めてくれた。