第2章 あれ?
ゲーセンに入るが、金はあまり無い。
適当に空いてるゲーム機のイスに座る。
店員がこっちに目をやるが、見ないフリをして歩いていく。
ゲーム機はずっと、デモンストレーションの映像を流している。
何かないかとイスから立ち上がり、店内を一回りする。
つまんねー。
ふと、入口の向かいにあるパチンコ屋に目をやる。
「あ?」
さっきのおっさんがいる。
でも、着ている服が違う。
紫のパーカーにジャージのズボン。
「え?」
隣にもう一人おっさんがいる。
その人は赤いパーカーを着ている。
頭の中で考える。
他人の空似か?兄弟か?
あんだけ似てりゃ兄弟だろうな・・・
三つ子?
すげー似てんな。
赤いパーカーの人が頭をかきむしっている。
席を立ち、紫の人に店の外を指さす。
渋々といった感じで紫の人も立つ。
そのまま二人はパチンコ屋を出て行く。
久し振りに好奇心が目覚める。
付いていくか。