第15章 初恋の人はいい人?
優輝side
では、どうするんだろうと思っていると
ちょっと間があいて
「でも、この学校を守りたいです」
「私は、教員としてまだまだ未熟ですし、
学校の経営は素人です」
「だから、少しずつ教えて頂けないですか?」
と美琴ははっきり答えた。
俺は、大きな決断をした美琴を支えたいと
思って、美琴の手を強く握った。
美琴は俺が伝えたいことが分かったようで、
握り返してくれた。
そして、そんな様子を理事長さんは微笑まし
そうに見ていた(笑)
でも、すぐに厳しい顔をして
「これから、とても大変だと思うからきちん
と私が優輝たちに言うんだよ!」
と言っている姿を見ていると、美琴が窓の
外を見て、理事長さんを庇うように覆いかぶ
さろうとしていた。
それに気がついて、俺と元カノもすぐに行動
すると、ガシャンと窓のガラスが割れる音
がした。
そして、俺が周りの床を見ると、赤く染まって
いた。