第15章 初恋の人はいい人?
美琴の母side
美琴の様子が気になって、家に入ると男の子
に腕枕にされていた。
男の子は私に見つかってかなり焦ってる
けど、美琴が安心して寝ていると言うことは
信頼できる子なんだろう。
美琴の寝顔を見ると、穏やかな顔をしていた
ので、男の子に起こさないであげてと伝えた。
すると、律儀に自己紹介をしてきて可愛かった
名前を聞いて、文哉くんから聞いた子だと
分かった。
私は、色々と近況を訊こうとしたら今までの
出来事が筒抜けになってたことに慌てていた。
美琴のド天然さ加減を考えると、あれくらい
はしょうがないと思うけど(笑)
私が怒るかなと思ったのかな?
まぁ、お父さんが聞いたら怒っちゃうかも
だけどね(*^^*)
とりあえず、昨日の美琴の様子を訊かないと!
優輝くんは、昨日あったことは美琴から
聞いたの?と訊くと
「はい、昨日やっと仕事が一段落ついたので
久しぶりに美琴顔が見たくて、来たんです
けど・・・
チャイムを鳴らして、ドアが開いたと同時
に美琴が抱きついて、泣き出しちゃったん
です。
なので、状況を聞きました」
「美琴のストーカーの事件の時に、理事長
さんから俺と涼介は聞いてはいたんです」
「でも、こんな形で美琴が知ることになる
なら、ちゃんと理事長さんから直接話して
貰うべきでしたね」
「それに従兄弟さんが現れたということは、
権利争いになる」
「やっと美琴の周りが落ち着いたんです
けど、また騒がしくなりそうですね」
「もしかしたら、命に関わるかも知れない」
「そう思ったから、お母さんは昨日わざわ
ざ実家に呼び戻したんですよね?」
「美琴も従兄弟さんの変化には気付いてました」
「ただ、どんな魂胆かは相変わらず気付かな
かったでしょうけど (笑) 」
「俺も涼介も全力で美琴を守りますから」
「俺は警察官ですから、自分の身も守りなが
ら、美琴も守りますので心配でしょうけど、
任せて下さい」と優輝くんがとても頼もしい
ことを言ってくれたので、
よろしくお願いしますと言うと、「はい」
と笑顔で言われて、任せてみようと思って
いるとチャイムが鳴ったので、ドアを開けに
玄関に向かった。