第15章 初恋の人はいい人?
優輝side
美琴がやっと起きて、お昼ご飯って時間
じゃないけど(笑)
二人で台所に並んで、カレーを作って食べた。
それから、ずっとテレビを観ていると、美琴
はいろいろあったからなのか、俺の腕の中に
いて、抱きついていた。
こんなに弱った美琴は、初めてで、
ぎゅっと抱きしめて、時々頭を撫でてあげる
と、とても嬉しそうな顔をして寝てしまった。
そんな美琴を見ていると、幸せな気分になった。
このままだと風邪を引くと思って、腕枕を
して毛布をかけてやった。
そして、ゆっくり美琴の寝顔を見て時間を
過ごしていると、玄関の鍵が開く音がした。
俺は焦って、
「美琴、起きろ!」と身体を揺らすが起きず、
逆にしがみついてくる(><)
仕方ないので、視線だけ玄関の方に向けると
女性が驚いた顔をして立っていた。
その顔が美琴にそっくりなため、多分お母
さんが心配して来たんだろう。
でも、この状況はヤバいと思って、必死に
離れようとすると
「貴方が良ければ、もう少しだけ寝させて
あげて」と言われた。
分かりました
こんな態勢で、すみません
岡本優輝と言います
美琴さんとは「あ~、優輝くんね!」
「いつも娘がお世話になってます(*^^*) 」
「娘から色々と話は聞いてたから、会って
みたかったのよ!」
なんかこんな形で、すみません
「いいのよ!」
「どうせこの子が頭でいろいろ考えすぎて、
爆発しちゃったんでしょ」
「この子、自分で考えて弱音を吐かない
けど、貴方には甘えられるのね!」
「ちょっと羨ましいわ」
そうなんですかね?
でも、そうだったら嬉しいですと言うと、
「やっぱり美琴が好きなのね!」
「私は話を聞いて、すぐ分かったけど
この子は気付かなかったでしょ!」
はい、大変でしたf(^_^)
「確か、お友達の涼介くんと三角関係なの
よね?」
え!!
それも美琴から聞いたんですか?
「ううん、私は文哉くんとメル友だから(笑) 」
「文哉くんもこの子の鈍感に振り回された
被害者だったけど、今ではボディーガードを
して、私に報告してくれるの(笑)」
え!
じゃあ、今までの「気にしないで!!」
「あの子に理解させるには、いい機会だった
のよ」と言って、美琴のお母さんは笑っていた。