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恋愛っていいことなの?

第13章 波乱の体育祭


涼介side

清水君を連れて相談室に入ると、美琴がいる

とは思っていなかったらしく、固まった(笑)

美琴は苦笑しながら、

「清水君、今回なんで呼ばれたか分かるか

な?」と訊いた。

すると、清水君は苦しそうな顔をしているの

で、気付いたのだろう。

優輝から清水君について訊いていた通り、勘

などはいいようだ。

そして、意を決して清水君は

「先生、俺 七瀬先生が好きです」と言い、

美琴はきちんと清水君の顔を見て、

「ありがとう」

「嬉しいけど、気持ちに答えられないの」

「私は好きな人がいるから」ときちんと伝え

たが、清水君は納得してないようで

「坂口先生と前に会った人にどっちです

か?」と美琴に詰め寄ったので、

「清水君、男は引き際も考えないと」

「今回起こった横断幕の件の原因も君には

分かるよな!」

「清水君やその犯人をかばった美琴の気持ち

を無駄にするな」と怒鳴ってしまった。

でも、そうしたことで清水君は冷静になって

美琴に謝って、相談室を出ていった。

美琴は感情を抑えるのが、限界になって泣き

出して

「私の言い方が悪かったのかな?」と

やっぱり自分自身を責めている。

もう傷ついて欲しくないと思い、

「早めに伝えてあげることが彼のためで、

美琴が悪いわけじゃない」

「大変だったけど、お疲れ様」と言って、

抱きしめてあげると、美琴がしがみついて

きた。

そして、ふと時計を見ると生徒は下校の時間

だったから、

「美琴、生徒に下校するように声をかけて

くるから」

「これ使って、落ち着くまでここにいろ!」

「後で、迎えにくるから」と言って

ハンカチを渡して美術室に戻った。
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