第3章 第一章
松寿side
今日、隣の四国から、国主の長曾我部国親と嫡男の弥三郎と言う奴等が来た。
父上から、国親はただの煩き阿呆よ。
と聞かされておったから、顔だけ出してさっさと書物を読みに行こうと思った。
事実、長曾我部国親は門を突き破って入ってくるような輩であったし、父上の前でも煩き事この上なかった。
しかし、供に居た長曾我部の嫡男…基、弥三郎は大人しき良い奴であった。
ぱっと見た目は女子であったが、実に博識で、南蛮語をも理解する。この時ほど親は子に似ると言う言葉を疑った事はないだろう。
まぁ、しかし、余り人と関わりたくない我の心に斯様に早く入って来るとは…
フン、面白い……