第83章 悪気のない天然の方が罪な事もある。
総悟「その喋り方はNGですぜぃ。『ダメよ、そーちゃん。』、でさぁ。」
葵咲「それもオメーの姉貴だろうが!つまんねー自己満足に付き合わせてんじゃねーよ!」
何が完璧な葵咲に仕上げる、だ。全く別の方向へと進み始めた事に、銀時は付き合ってられないとばかりに部屋から出ようとした。
葵咲「ったく、やってられるかってん…」
だが全てを言い終わる前に、総悟は銀時の腕を掴み、その場へと押し倒した。
葵咲「!? あの~沖田く~ん。これはどういう…?」
状況が読めない銀時。いや、頭にとある仮説は浮かんでいる。だが認めたくない、そう思い、銀時は総悟を睨みつけた。
一方総悟は痛くも痒くもないといった様子でニヤリとドSな笑みを浮かべた。
総悟「先に既成事実を作っちまうのも悪くねぇかなって思いやしてね。中身が葵咲(ホンモノ)よりも旦那の方が手加減なしで出来そうですし。」
葵咲「悪ふざけもいい加減にしろ!!」
そう言って総悟の手を振りほどこうとするも、上手く抜けられない。まさかの事態に銀時は初めてヒヤリとしたものを感じた。
(葵咲:なんだコイツ、力強…っ!違う、俺が葵咲(女)だからか?男とこんなに力の差があんのかよ…!)
抑え込みながらゆっくりと顔を近付ける総悟。銀時は成す術もなく、キュッと両目を瞑った。
葵咲「ちょ!やめ…!っ!!」