第82章 マウスの実験はあてにならない。
(葵咲:なんとかアイツを撒く方法を考えねーとな。)
ほじほじほじ…。
あろうことか、一目気にせずいつもの癖で無意識に鼻をほじったのである。
銀時「!?」
スパコーン!
葵咲は腰の木刀を素早く投げ、銀時の後頭部へと命中させた。
葵咲「ガッ!痛ぇな!!何すんだよ!」
あまりの痛さに銀時は頭を摩りながら振り返った。葵咲は銀時の傍へと駆け寄り、銀時の顔を指差しながら憤怒する。
銀時「それはこっちの台詞でしょォォォォォ!?人の身体でハナクソほじらないでよ!しかもこんな大通りで!!」
葵咲「仕方ねーだろ!そこにハナクソがあったんだよ!」
銀時「なんで山登り風!?てかその言葉遣いもやめてよ!下品!!」
葵咲「その台詞はそっくりそのままバッドで打ち返してやんよ!オメーも女みてーな言葉遣いで喋んじゃねーよ!気持ち悪ィんだよ!」
銀時「だって女だもん!」
葵咲「今のオメーは俺なんだよ!360度何処から見ても男なんだよ!!」
道の往来にて突然大声で激しい口論を始める二人。道行く人々は皆銀時達に視線を向ける。その状況を見るに見兼ねた一郎兵衛は喧嘩の仲裁に入った。
一郎「ま、まぁまぁ…二人とも落ち着けって…。」
その時、三人に声を掛ける人物が…。
「あら?銀さんに葵咲ちゃん?こんなところで何してるんですか?」
聞き覚えのある声。声の主の方へと目を向けると、そこには妙と九兵衛が立っていた。
(銀時・葵咲:んげぇぇぇぇぇっ!!)