第76章 人に教える事は自分の勉強になる。
その頃、現場の後処理をほぼ終えた真選組は撤収し始めていた。
一つ残された大きな問題は証拠品の違法薬物。それの持ち出しが最後の作業だった。
山崎は薬物の持ち出し先について、傍にいた近藤に尋ねる。
山崎「局長、この薬物何処に運びます?」
近藤「保管場所がまだ決まってねぇし、何よりこの量、一気には持ち出せん。ひとまずここで保管して方針が決まり次第、持ち出すとしよう。」
山崎「そうですね、分かりました。」
とりあえずその場で簡単な取り決めを行なう。月詠の許可を取り、薬物は保管先が決まるまではこの場を借りて置かせてもらう事にした。
勿論、薬物だけを置き去りにして放置するわけにはいかない。現物を動かすまでは真選組の隊士が二人ずつの警備体制で見張りを行なう事にした。
近藤はその場を数人の隊士達に任せ、自らも葵咲達の捜索へと移る事に。
近藤「葵咲達の事が心配だ。俺達も探しに行くぞ。」