• テキストサイズ

銀魂 - 雪月花 -

第73章 記憶を消しても罪は消えない。


上の空になっている理由がバレているとは思っていなかった。
図星の土方はしどろもどろになりながら、取り繕うように弁解する。だがそれは逆効果だった。


山崎「それ墓穴掘っちゃってますよ。誰も“旦那との事”なんて言ってません。」

土方「っ!!」


鋭いツッコミに言葉を失ってしまう。そんな土方を山崎が更にからかおうとするが、それよりも先に近藤が真剣な顔付きで言った。


近藤「いや、冗談抜きでこの件、ヤバイ臭いがする。」

土方「!」

近藤「万事屋の事だ。心配はいらんとは思うが…。」


確かに近藤の言うとおり、土方も何かざわつくものを感じていた。眉根を寄せて俯いていると物凄い音が鳴り響く。

ドゴォォオン!!

音に驚いた近藤は思わず叫んだ。


近藤「何の音だ!?」

山崎「爆発音みたいな…。」

土方「っ!!」


居ても立ってもいられなくなった土方は、何も言わずにその場から駆け出す。近藤は慌ててその背に呼び掛けた。


近藤「トシ!!お前も無茶はするなよ!」

土方「ああ!分かってる!!」


土方は振り返らずに答え、そのまま部屋から飛び出して行った。


(土方:葵咲…無事でいてくれよ…!!)
/ 1377ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp