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銀魂 - 雪月花 -

第68章 相談する事は信頼の証。


時は遡る事数ヶ月前、
明け方頃の話だ。華月楼は営業を終え、花魁達は客を大門まで見送り終えた時間帯。獅童も客の見送りを終えて華月楼へと戻ってきた。花魁の仕事は基本昼夜逆転生活。この日も夜通しの営業だった為、客を見送った後は早々に部屋へと戻って一眠りしようと考えていた。

獅童はあくびをしながら華月楼内を歩く。自分の部屋へと戻る道すがら、松島の部屋の前を通りかかった。すると中から人の話し声が聞こえてきたのだ。
こんな明け方に珍しい。聞き耳を立てるわけではないが、獅童は何気なく足を止めて中の会話に耳を傾ける。松島と話している相手はどうやら男のようだ。


「それが女みてぇなめっぽう綺麗な顔立ちをしていてな。この華月楼に更なる人気を呼ぶ事間違いない。」


なんだ、新しい花魁の売り込みか。そう思った獅童は止めた足を再び動かそうとする。だが次の会話を聞いた瞬間、その足はまたもや動きを止めてしまう事になる。


松島「だが…その男、“犯罪者”なんだろう?」

(獅童:!)


それまで寝ぼけ眼でぼーっとしていた獅童だったが、不穏な空気に覚醒する。態度を改めて真剣に耳を傾けた。


「ははっ。心配するな。執行猶予付きの容疑者だ。」

松島「けど、あの“噂”は…。」

「噂は単なる噂。まぁ今ここで決めろたぁ言わねぇ。後日そいつを連れてくる。本人見てから決めてくんな。」
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