第67章 どんな薬にも必ず副作用がある。
潜入捜査 通算 四日目。
葵咲はいつものように菊之丞を指名する。今日は昨夜決意した菊之丞への捜査協力を依頼する事が目的である。
葵咲「菊之丞さんをお願いします。」
意気込んで指名するも、それを受けた禿は言いづらそうに困り顔を浮かべた。
禿「それが…すみません、菊之丞さんから貴女はお通しするなと言われていて…。」
葵咲「なっ!」
はりきりすぎてすっかり忘れていたが、昨日菊之丞からはもう来るなと言われていたのだった。でもまさか既に禿に受付拒否まで話を通しているとは。
もう一度禿に頼んでみるも、禿は首を横に振るばかり。葵咲は顎に手を当てて考えを巡らせた。
葵咲「・・・・・。」