第65章 『お客様は神様』って台詞は店側が言う台詞。
月詠の説明を聞いた銀時は山崎を掴んでいた手を離し、今度は葵咲へと向き直る。
銀時「なにィィィ!?まさかお前、客としてその華月楼に通ってんじゃねぇだろうな?!」
葵咲「・・・・・。」
肯定も否定も出来ずにただただ目が泳ぐ。それが逆に肯定と捉えられた。
銀時「マジでかァァァ!!てめぇ…」
再び山崎へと視線を向ける銀時。その表情は鬼の形相だ。
山崎「ちょ!なんで俺!?」
銀時「てめーらが無理矢理行かせてんじゃねーのかよ!?」
またもや山崎の胸倉を掴む銀時。そこを慌てて葵咲が割って入った。
葵咲「違うよ銀ちゃん!私が志願したの!」
銀時「!?」
葵咲「むしろ土方さんには猛反対されたんだよ。でも私が無理言って許可貰ったの。」
その言葉にショックを受ける銀時。呆然としながら山崎を掴んでた手を離し、言葉を押し出すように葵咲へと投げ掛けた。
銀時「お前…そんなにたまってんのか…!それならそうと俺に言えよ!俺が相手して…」
葵咲「違うからァァァ!!」
職権乱用で欲求不満を解消しているものと捉えられてしまった。ここは葵咲も全力で否定する。そしてひとつ咳払いをして答えた。
葵咲「ちょっとでも私が役に立てるならって思っただけ。」
銀時「葵咲…。」
葵咲「そういう事だから邪魔しないでよね!」
そう言って葵咲は路地裏から出て行く。そんな葵咲達のいざこざを怪しい影が目撃しているとも知らずに…。
- 次回予告 -
葵咲は菊之丞の身体を気遣い、
あるものを華月楼へと持ち寄る。
それによって菊之丞との距離が縮まる??
妖しい影の正体も明らかに…?
お楽しみに♡