第7章 上司が原因のパワハラは上司に相談出来ない。
土方「ってちょっと待てェェェェェ!!てんめぇ!何変装して隠したつもりになってやがんだァァァァァ!!!!!」
総悟とのやり取りで一瞬医師の正体についての追求を忘れていた土方だったが、部屋から出て行くよう促されて、趣旨がズレていた事に気が付き、田坂の胸倉を掴んで抗議した。その拍子に田坂の被っていた編み笠は床に落ち、顔を覆っていた包帯も取れて、中から顔があらわになった。その顔は土方の予想通り。よく知っている顔、万事屋の坂田銀時だった。
銀時「…あ。バレた?」
銀時は悪びれる様子もなく、いつものようにあっけらかんとして答える。
土方「当たり前ぇだ!拝み屋の時とほとんど変わらねぇじゃねぇかァァァ!!」
土方は銀時の胸倉を掴んだまま、銀時の身体を揺するように怒声を浴びせた。そんな二人の様子を尻目に、看護師こと神楽は自らのチャイナ帽を取り、丸メガネを外しながら、助手こと新八に言った。
神楽「やっぱり、ナースはもうちょっとお色気路線でいった方が良かったアルよ。」
新八「いや、そういう問題じゃないよね。」
少し呆れ顔の新八も、自らの頭に巻いていた布や鼻眼鏡を取りながら、神楽から視線を外し、銀時の方を見て言った。
新八「銀さん、だから言ったじゃないですか。衣装は使いまわしじゃなくて新たに購入するべきだって。」
銀時「バカヤローんな金あったらこんな事してねぇんだよ。」
土方に掴まれた胸倉の手を振りほどきながら銀時が答える。そして土方は、銀時達を誤って連れてきてしまった山崎を探す。
土方「おい山崎ィィィィィ!!」
総悟「山崎なら、あそこでカバディやってますぜぃ。」
総悟は庭先でカバディをやってる山崎を指差して答える。山崎は何処の誰とも分からない連中とカバディをしていた。
土方「コルァ山崎ィィィィィ!!!!!」
山崎「ヒィィィィ!!」
土方「てんめぇ!何まんまと騙されてやがんだ!!つーか誰だそいつらァァァァァ!!」
土方の殺気に気付いた山崎は、逃げようと試みたが一足遅く、土方に捕まり、ボコられた。