第61章 契約書の小さい文字には重要な事が書かれている。
それから約一週間が過ぎた頃。血相を変えた山崎が屯所内で土方のもとへと猛スピードで駆ける。
山崎「副長ォォォォォ!!」
土方は他の隊士達と会議室で打ち合わせを行なっていた。山崎が慌てている理由を知っているといった様子の土方。土方は山崎の声を聞いてすぐにその場に立ち上がる。会議室へと入った山崎はすぐさま土方に報告を行なった。報告を聞いた土方は咥えていた煙草をギリリと噛み締める。そんな彼の頬には一筋の汗が流れていた。騒ぎを聞きつけた総悟もその場へと駆けつけた。
総悟「どうしたんですかぃ!?土方さん!」
土方は総悟の顔を一瞥した後、すぐに視線を畳みの上へと落として静かに口を開いた。
土方「…例の件だ。奴らに動きがあった。」
総悟「!!」
空気は一気に緊迫したものへと変わり、その場にいた全員の顔が強張る。土方は隊士達に向けて大声で指示を出した。
土方「お前ら!今すぐ出動準備だ!!山崎、それから十番隊は屯所で待機!万が一奴らがこっちを狙ってきたら…頼む!!」
原田・山崎「了解!!」