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銀魂 - 雪月花 -

第60章 修学旅行の夜は枕投げ。


最もなツッコミなのだが、ここでもスルー。そんなやり取りにぼーっと目を向けていた銀時だったが、ここで服部へと向き直って話の筋を戻す。銀時は葵咲を指差しながら尋ねた。


銀時「で?ホントなんで葵咲(コイツ)匿ってんの?」

服部「ホントに理由は聞いてねぇんだよ。」


腕組みをしながら唸るように言葉を押し出す服部。服部もまだ調査中の為、詳しい事情は知らずにいた。神楽は心配そうに眉尻を下げて言う。


神楽「キサキサ、誰かに狙われてるアルか?」

服部「じゃなきゃ護衛なんて頼まねぇんじゃねぇの。」

銀時「…まぁ、心当たりは無くはねぇ…か。」

服部・新八「・・・・・。」


顎に手を当て、神妙な面持ちで独り言のように呟く銀時。その台詞を聞いていた新八と服部もまた、眉根を寄せて沈黙を落とす。銀時は顎から手を外し、神楽に向き直って声を掛ける。


銀時「とりあえず神楽、お前は葵咲の部屋で寝ろ。」

神楽「了解したアル!」


そして次は猿飛の方へと目を向けた。


銀時「ついでにオメーも仲間に加えてやるよ。ちゃんとコイツの護衛しろよ。」

猿飛「! い、いいわよ。そんなに言うならしてあげても。」


他ならぬ銀時からの頼みとあっては断る事は出来ない。とまぁそれも勿論理由の一つではあるのだが、今までに無い尊敬の眼差しを向けてくれる葵咲に、少し良い印象を持っているのだ。純粋に護衛についても良いかなと思った。
だがそんな素直な気持ちは吐露出来ず、頬を少し赤らめて照れたように視線を逸らしながら承諾する。それに対して葵咲は更に目を輝かせて両手を合わせて喜んだ。


葵咲「ホントですか!?やったァァァァ!!」

猿飛「ちょ!いちいちはしゃぐのやめなさいよ!」


照れ隠しで葵咲を怒鳴る猿飛。葵咲は全く聞いておらず、一人きゃいきゃいと浮かれていた。そんな葵咲を尻目に銀時は服部の方を指差しながら新八に言葉を掛ける。
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