第60章 修学旅行の夜は枕投げ。
ひとまずセーフ。これ以上変な疑いが掛けられなかった事に服部はひとまず胸を撫で下ろす。服部のツッコミを聞いた新八は出し巻き卵を一切れ、手で掴んでパクリと口に入れた。
新八「コレ凄く美味いですよ。」
葵咲「ホント?ありがとー。皆もどんどん食べて!」
新八の褒め言葉を聞き、両手を顔の前で合わせて歓喜の笑顔を見せる葵咲。そして合わせていた手を広げて並べている料理を万事屋の三人に勧めた。三人は遠慮なく食事に手をつけ始める。
服部「何勝手に勧めてんの!?ちょ、何してんの。何普通に食ってんの?それ俺ん家の料理!てめーらマジ帰れよ!住居不法侵入で訴えんぞ!!」
悪夢再び。始末屋さっちゃんこと猿飛あやめをお仕置き人から護る為に夜中に訪れ、冷蔵庫を漁ってチャーハンを作り、食べられたのはつい先日の事だ(コミック37巻319訓参照)。このままじゃあの時同様、居座られ兼ねない。そんな服部の予想は見事的中した。
銀時「その護衛ってやつ、俺らも加わるわ。」
服部「は!?何言ってんだテメー!!」
銀時「お前は敵から葵咲(こいつ)の身を護る護衛。俺らはお前から葵咲(こいつ)の貞操を護る護衛だ。」
服部を見つめる銀時の瞳は目と眉の距離の狭いシリアス銀さんの表情。キリリと向けられるその眼差しが逆にウザイ。
服部はとうとうブチ切れ、懐にしまっていたクナイを出して構えた。
服部「だから俺は市村狙ってねーっつってんだろうがァァァァァ!!いい加減にしねーとマジぶっ殺すぞ!!」
「じゃあそんな銀さんを護るのが私の役目ね。」
全員「・・・・・・・・・・。」