第60章 修学旅行の夜は枕投げ。
銀時「護衛?お前また何か狙われてんの?誰に?」
思わぬファインプレイ。事情を何も知らない銀時の質問は至ってストレートだ。
これはひょっとすると渦中の人物である葵咲から事件の核心に迫る事が出来るのでは…?仮に葵咲が本当の事を言わなかったとしても、知っているかどうかをその表情から判断する事が出来る。人間は予期しない質問を投げられると素が出てしまうものだから。
ゴクリと唾を飲んで次の台詞を待つ服部。だが葵咲は顔色一つ変えずに一言即答。
葵咲「さぁ。」
服部「そこ知らねーのかよ!それ俺も聞きてー事!」
ズルリとコケる服部。まぁ半分予想はしていた結果だが、少し期待してしまっただけに悔しい。服部は大きなため息を吐いた。
ここまで特に口を挟む事のなかった神楽だが、ここで顎に手を当て、真剣な眼差しを向けながら痛烈な言葉を放つ。
神楽「犯人は案外近くにいるって言うネ。イボ痔ニンジャーがキサキサ狙ってるんじゃないアルか?」
葵咲「マジでか…!!」
服部「なんでそこあっさり信じんの!信じるな!!」
自分の言葉はことごとく無視されるのに、ポンっと放たれた神楽の言葉はすんなり受け入れられる。その事に納得がいかない。いや、しかも自分にあらぬ容疑が掛けられているのだから納得出来るはずがない。
そして更に服部を陥れようとする発言が飛び交う。
銀時「この料理に睡眠薬とか仕込んでんじゃね?」
服部「それ市村が作った料理ィィィィィ!!」