第59章 朝食バイキングは無性にワクワクする。
服部「朝っぱらからどんだけ食わせる気だよ!つかコレ朝じゃなくても多いしィィィ!!何人分作ってんの!?食いきれねーよ!!」
葵咲「服部さんの好み分からなかったので、とりあえず多種類あったら大丈夫かなって思ってバイキング形式にしてみましたー☆」
服部「無駄な事してんじゃねェェェェェ!!」
服部の激昂もものともせず、葵咲は満面の笑みで答える。顔文字にすると『\(^O^)/』こんな感じだ。その態度に服部は更に怒りを募らせた。そして服部は冷蔵庫を開けて更にツッコミを炸裂させる。
服部「ちょ、冷蔵庫すっからかんじゃねーか!見事に全部無くなってるしィィィ!!主婦の鑑かよ!三日分ぐらいの食料あったんだけど!?」
葵咲「何かしないと落ち着かなくて。」
服部「それさっき聞いた!つーか別に料理以外にも掃除とか洗濯とか他にする事あるだろ!!」
葵咲「それなら全部終わったんで。」
服部「そうか、悪いな。…ってマジでか!!」
思わぬ返しにやはりノリツッコミ。それに何より掃除が全部終わったなど信じ難い。服部の屋敷はとても広く、すぐに終わるような広さではないからだ。
疑いの目で、とりあえず今いるダイニングルームを見回す。
服部「んなこと言って、掃除とか適当じゃ…。」
キラキラキラ…。
塵一つ落ちていないどころか、めちゃくちゃ光り輝いている。自分の家であるはずなのに、自分の家じゃないような感覚になる。そんな情景にまたもや叫ぶ服部。
服部「ってめちゃくちゃ綺麗になってるゥゥゥゥゥ!!え、ちょっと待って、俺が通ってきた廊下はそうでもなかったんだけど?何この差!?」
ダイニングルームから出て、通ってきた廊下に目を向ける。だがその廊下は普段と変わらない廊下だった。葵咲は再び包丁の手を動かしながら質問に答える。