• テキストサイズ

銀魂 - 雪月花 -

第53章 相手の承諾を得るのに必要なのは粘り強さ。


二人は昼食を取る為、歌舞伎町の方へと足を向ける。
総悟に連れられ、着いた場所はイタリアンのお店。総悟が予め見つけて予約していた店だ。攘夷戦争記念館にも近い場所で、雰囲気は和と洋が綺麗に混ざり合ったような綺麗かつ可愛らしい空間。慣れない空間に少し戸惑いながらも、葵咲は嬉しそうに店内を見回していた。総悟もそんな葵咲の様子を見て嬉しくなる。
二人は他愛ない会話をしながら食事を取り、店を出た。


葵咲「ランチ凄く美味しかったー!お店も可愛かったし。よく見つけたね。」


心から喜んでくれている葵咲を見て、総悟もまた嬉しくなる。そして少し嫌味も織り交ぜながらニヤリとした笑みを浮かべる。


総悟「葵咲は絶対行きたいお店とか自分から言わないだろうと思いやしてね。前々から目ぇ付けてたんでさぁ。それに、葵咲って意外と女子力低いですからねぃ。絶対知らないだろうと思いやして。」

葵咲「むっ。うっさいなぁ。」


天性のドS王子。ご存知のとおり、総悟はいじられるよりいじるタイプだ。それに好きな娘(こ)ほどいじめたくなるのだろう。頬を膨らませる葵咲を見て、うずうずしてしまう総悟。
だが、あまりいじり過ぎると嫌われるかも。そう思った総悟は、もっとイジメたい衝動を抑えて優しい笑みを零す。


総悟「フッ。でも気に入ってもらえて良かった。」

葵咲「…っ。」


不意打ちな優しい笑顔にキュンとなってしまう葵咲。危うく心を持っていかれてしまうところだった。葵咲は気をしっかり持たなければと思い、頭をブンブン振る。
/ 1377ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp