第53章 相手の承諾を得るのに必要なのは粘り強さ。
ちょうどその時、その場に近藤がたまたま居合わせる。
近藤「あっ。ト・・・・。?」
二人の姿を見かけて声を掛けようとした近藤だったが、そのただならぬ雰囲気を見て近藤は声を掛けず、様子を伺うようにその場に立ち竦む。
土方「・・・・・。」
総悟「じゃあ、ま、そういう事なんで。くれぐれも邪魔しないでくだせぇよ。」
勝ち誇ったような表情を浮かべ、総悟はその場を後にする。土方はなおも考え込むように眉根を寄せていた。
その時、ふと煙草の自販機の横に何かのチラシが落ちている事に気付いた。
土方「ん?…!」
落ちていたチラシを拾い上げた土方は、更に考え込むように唸りを上げた。
一人になった土方に声を掛けようか迷った近藤だったが、結局その場では声を掛けず、近藤もまたその場から立ち去った。